2006年12月04日
bono
- teto
- 14:13
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そっか、bono泣いたのか。
今日も泣いてくれるといいな。
春秋(12/4)
薄明かりから男の姿が次第に浮かび上がる。少し腰を落とし力強く振り回すのは日の丸の旗だった。民族や政治の色を想起させず、これほど中性的に、清々(すがすが)しく日本の国旗を掲げられる人は多くない。ロックバンド「U2」のボノである。
▼「美し。美し。日本は美しい」。ボノは貧困撲滅や反戦を訴え、ノーベル平和賞の候補にもなった。さいたま市で開いたコンサートでは、アフリカ支援に日本人1人ひとりが立ち上がるよう促した。「日本はもっと力を発揮できる」。発言にけれん味を感じさせないのは圧倒的な歌唱力と演奏技術があってこそだ。
▼引き裂かれた世界への憂いの根は出身地のダブリンにある。アイルランドは宗教対立で荒れる国だった。父親はカトリック、母親はプロテスタント。母方がユダヤ系だった可能性も本人が示唆している。800万(やおよろず)の神が共存し、神仏習合を素直に受け入れる日本の土壌は“争いの地”の人に「美しく」映ったのだろう。
▼ブッシュ大統領やローマ法王と会い、安倍首相にもアフリカ援助を求めた。「名声は賢く使わなきゃ」。冷静な一面もあるが、公演は2万人の聴衆と一体感で燃え上がった。翌日に感想を聞くと「涙が自然に出た。生涯で最高の体験だ。一つの価値観に縛られない日本を知った」と語った。その目に嘘(うそ)はなかった。
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